初釜(職員研修)

国立京都国際会館では職員対象の研修の一環として、茶室「宝松庵」での初釜を毎年行っています。本年も1月31日に研修を実施しました。

呈茶の席でのお茶の頂き方、作法や和菓子の歴史などを学びました。千利休の故事から日本の伝統的な美に関しての考えかたを読み取るなど、研修を通じてあらためて日本文化に向き合うことができました。

初釜研修を受ける当館職員

利休の「庭に落葉」の逸話より

庭の掃除。落ち葉を掃除するときは、落ち葉1枚も無い状態で迎えるのではなく、朝にお客様が来るなら前の夜に、昼にお客様が来るなら朝に掃除をすれば、その後の時間でハラハラと落ち葉が落ちて、自然のしつらえとなる。

「近古史談」より学んだこと
雪が積る宝松庵の庭

お茶室は市中の山居とわれ、露地は自然を写したものを良しとした

初釜研修の感想(一部抜粋)

・人為的なものよりも自然の美を大事にする利休の哲学が垣間見えました。

・年に一度、茶道に接することで振る舞いや、日本特有の美の感覚、茶室独特の時間の流れを感じることや茶器や茶室に触れることで心が洗われる感覚は貴重なものでした。

・当館が京都という日本の文化を象徴する地に存在することの意義を改めて感じられる一日となりました。

・普段はしない動きや姿勢を行ったので身体のアチコチが痛くなった。(呈茶の手伝いをした職員)